RSRについて。

もう5年も経ちますがカネパモータースポーツのコレクションを訪れた際にファクトリーに入庫していたナロー、RSRの話を書いておきます。

このカネパのファクトリー、僕らが行っも自由に工場内を自由に見学出来ます。
まあ、それなりにちゃんと希少車の扱いを分かった人間しか来ないんでしょうがね…。

以前書いたイエローの911Rも入ってたんですが運の良いことにRSRがリフトに上げられて居ました…。
こりゃラッキー!とばかりに張り付いて見たんですが…。

やはり良く有るRSRルックとは別物ですね。

恥ずかしながらじっくり細部を見るのはこの時が初めてでした。

この姿を見て心臓が激しく高鳴りましたねぇ…。

先ずはリヤの脚周りから。
キャリパーが911ターボと同じ4ポットですが少し違います。
シリンダー外面にビッシリと冷却フィンが切ってあります。
これは911ターボとは全く違うディテールでレーシングキャリパーその物ですね。
これは917Kのテールカウルを開いた所です。
キャリパーが見えてますがRSRと同じ物が付いてます。
これ、凄い事ですよね…。
RSRと言え市販車にワークスマシンと同じブレーキシステムが付いてるんです。
更に78年からは911ターボにもフィンを取り除いてこのキャリパーが装備されます。
これこそポルシェの凄さですね…。

ちなみにナローでもSやRSのSキャリパーも906や908のレーシングパーツと同じ物。
ポルシェのブレーキは宇宙一と言われるはこんな理由が有るんです。

エンジンを下から見上げる。
空冷オーナーなら直ぐにお気付きでしょう。
エキゾーストパイプにヒートエクスチェンジャーが付いてません。
レーシングマシンなんでヒーターは有りませんね。



エアーエレメントはノンオリジナルですがスロットルボディなどRSRの特徴的なパーツが付いてますね。
もしろんデスビもツインプラグ用です・

ツインプラグなんで下側のタペットカバーにもプラグが刺さってます。
更にコンペテションマシンらしいディテールが見えますね…。
プラグキャップの脱落留めのプレートが付いてます。

これはオリジナルなのか?知識が無いですがこの車両のスタビは調整式に成ってました。

11Jのアロイ。
アロイ15インチで最大の幅の物です。
もちろん最近の再生産の物では無くオリジナルパーツでした。


上に書いた様にキャリパーのボディ」には冷却フィンが切ってあります。
911ターボではここのフィンが無くここにPORSCHEのロゴが鋳込まれてます。
911ターボとは見た目が全く違いますね…。
これが911ターボのキャリパー。
フィンはかなり退化してます。

手で触れなかったので正確には分かりませんがそうやら樹脂タンクの様でした。

このフロントのバンパースカートの通風口に付くメッシュも本物はこんなに繊細な設えの金属の網が付きます。
エキスパンドメッシュでもなく凄く繊細な造りでした。

ここが一番驚いた部分です。

右フロントタイヤ越しにホイールハウス内側を覗いた画像。
右が車体前方。

車体後方(画像左)から来たオイルラインがストラット前方の隔壁のパネルを貫通してフロントフード内へ入ります。
ここで一旦トランクルームに入ったオイルラインは再度フロントバンパー裏の隔壁を突き抜けてバンパースカート後方のオイルクーラーへと繫がります。

この造作は後の911ターボSの造作と全く同じ。

性能を確保する為にはシャシーにすら穴を空けてしまう大胆さ…。

凄いです…。

同じ事が911ターボSでもされてるのがまた凄いんですが…。

以上、911RSRのレポートでした。