以前サンフランシスコで訪れたカネパ・モタースポーツで見た911R。
レストアが完了してのチェックの時期だったんでしょうか?

このイエローの個体は911Rの中でも初期の試作に近いとか?
聞きましたが深く情報は知りませんので特に記述はしませんが…。

日本では一時期箱根に有りましたPORSCHEミュージアムに展示されて居た個体もその他の1台もボディカラーは白。

この日見た鮮やかなイエローの車体は鮮烈な印象で非常に驚きました。

車体細部に至るまで非常に繊細な作業が行われた様ですね。
面の歪みやチリの狂いなど皆無で素晴らしい仕上がりでした。

まだナローがポルシェマニア以外、一般の車好きに評価をされる以前には911Rもボディのパネルが歪んだり修正跡が散見される物が出版物紙面を飾り、粗野なイメージが強くこんなに美しい姿と感じて居ませんでした…。

後に911Rを目指しカスタマイズされた車両の美しい物が散見される様に成り私の911Rに対する印象も一変します。

その思いはこのイエローの個体で決定付けられました。

さて、ロッキーではさすがに車体は在庫しておりませんが…。
この911R のリアホイールも在庫しております。
傷など一切無い良品…。

非常に貴重ですね。

68年までのショートホイールベース(SWB)の車両は69年以降のナローより
リアフェンダーの端部張り出しが少なく6Jまでしか収まりません。
このRにのみ装着されたアーリータイプ7Jはオフセットは6Jと共通なので7Jでもフェンダーに収める事が出来ます。

以下続く画像でお楽しみ下さい。



リヤホイールが7J に拡大されて居ます。
画像でフロントの6Jとの違い、お分かり頂けますか?
69年以降のマイナスオフセットの7Jに比べこのホイールでは後ろ側に1インチ広がってるのでホイール表側から見ると6Jと全く同じに見えます

後に72年式に採用される左リヤホイール前のオイルタンクが先ずこの911Rで採用され、リヤヘビーな重量配分の改善の努力が見えます。

クォーターウィンドーはポリカ。
エア抜きのスリットが切られいてます。

良く樹脂製のスクリーンをアクリルと表記してる事が多いですが
アクリルでは耐久性に乏しく強度も低いので車両用には
ポリカーボネイト(レキサン)を使用します。

フロントフード、フェンダー、バンパーはFRP。




三角窓もポリカ。
エアーの導入口が付けられています。

ドアはFRPの一体物でウインドーはポリカ。

スポット溶接はピッチを詰めて増やしてるのか?
私の記憶では一般のナローと変わらなく感じましたが…。
実際はどうなのか?知りたい所です。

リヤバンパー、フードもFRP。

レーシングマシンなので市販の製品より肉厚が薄いので軽く指で押さえただけでペコッと凹みます。
イメージで言うと一斗缶を押さえた程度の硬さでしょうか。

フードのヒンジは外部に露出。
これも極力空気抵抗を減らす工夫が見えます。